総合医療コンサルタント

医療人材の確保と派遣による医療者偏在・医療人材不足の解消

医療人材は確保困難といわれている裏で、労働時間が制限され、なかなか職に就けない子育て世代の母親が多い現状です。女性医師・看護師の場合、子育てに専念することで数年のブランクができ、診療技術やセンスが退化することで、次に復職する際に自信が持てず、復職を躊躇してしまうケースが多くあります。医療人材不足の問題の原因のひとつは、やむをえない理由で働くことができない医療有資格者、すなわち潜在医療者が多いことであります。個々人の労働可能な時間に応じたフレキシブルなタイムスケジュールを聴取し、これらをうまく組み合わせることで24時間365日な医療チームの編成が可能です。「設備を持った大きな病院でしか出来ない検査や治療」を除いた地域医療、つまり大がかりな設備は必要としないクリニックレベルでの総合診療(プライマリケア)のニーズは多く、この総合診療チームと専門病院(市中病院、大学病院)が良好な病診連携関係をとることで大病院への患者の一局集中化(待ち時間数時間・1分診療)問題を解決できると考えます。

 

後継者不足のために閉院を余儀なくされるクリニックや病院、あるいは無医村の診療可能な建物(ハード)に、この医療人材パッケージ(ソフト)を入れこむことで、医師の局在化や医療過疎問題を解決できるでしょう。

 

医局に所属し、定められた時間に、ルーチンワークをこなすこと、または求人サイトで募集されるようなフルワークは子育て世代には大きな障壁となっています。短時間、自分が無理なく働けるぶんだけ働くスタイルを徹底することで、一定の収入と診療スキルを保ち、ストレスなく子育てと労働が共存できる新しい形ができます。子育て世代の女性が、互いの悩みを共有したり、緊急の際に交代できるGuild(商工会)を形成することは、ひとりで子育てに悩むことから解放され、精神的な支えにもなります。同時に勤務する施設には病児保育対応可能な託児所、保育所を100%併設し、これにより子供を預けに行ったり、時に体調不良の際に引き取りに行くという時間的、精神的ストレスから解放されることとなるでしょう。

 

これらのパーケージを作成し、依頼を受けた医療施設に投入し、その運営をする総合医療コンサルタントがひとつ目の柱であります。


予防医学・診療をもっと身近なものに

宿泊施設など箱物商業施設とのタイアップ

 

2020年の東京オリンピックに向け、我が国では建設ラッシュとなり、一時的な経済回復が見込まれているが、Post 2020は果たして好況はつづくでしょうか。宿泊施設の新規参入が目覚ましい昨今ですが、その後の空室率の拡大は大きな問題となるでしょう。

そこで、上記の医療パッケージを、病院にとどまらず宿泊施設に持ち込み、ホテルで健康診断や健康相談、ひいては医療を受けることが出来る体制をつくり出す、というアイデアはいかがでしょうか?旅行のついでに健診、あるいはホテル内レストランで作られた美味しい生活習慣病治療食を1週間食べて療養など(ホテル内での湯治のイメージ)、想像してみてください。

 富裕層や中間層の予防医療に対する興味と自己投資を促し、国家レベルでの医療費削減も可能とさせます。このプロジェクトは国内はもとより、海外のホテルチェーンとの提携も見据えたものであり、どの国に行っても、宿泊施設内で日本人医師または現地医師の診療を受けることができれば、大幅に顧客層が広がり、宿泊施設とwin-winの関係が得られるでしょう。


将来の保険制度の崩壊、変容に対応できるスキームづくり

企業・保険・金融とのタイアップ近い将来、財源の枯渇やTPP協定交渉の結果、国民皆保険制度が崩壊、または変容の危機を迎えることが予測されますが、その時代となってしまっては個々の医療を守る方策を考えだすのは手遅れで、現段階でこの変容に対応できる保険制度を策定する必要があります。成熟しきった日本の人口分布においては、働く世代が高齢者世代をささえる形の保険制度では負担がかかりすぎています。そこで、個人の医療費を保険契約者本人の保険から創出する保険を金融機関や保険会社とのタイアップにより作り出すというアイデアはいかがでしょうか?すなわち、個人が若い時分から生命保険として加入し、死亡時まで保険金は払い続けます。そして、一生で必要となった医療費を死亡時に清算し、遺族に返却するという自己完結型の生命保険を創出すれば、我が国の医療保障の崩壊にも対応できると考えられないでしょうか。